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わざわざ行きたい歴史的建築物の中で、店主が情熱を注ぎ込む、挽き方の異なる3種類の自家製粉十割蕎麦を
静岡県磐田市の天竜川下流エリア、かつて港町として栄えた歴史を持つ掛塚地区。その静かな住宅街の一角に、蕎麦通たちが「わざわざでも訪れたい」と口をそろえる隠れた名店が存在します。
お店の名前は「蕎麦切り ヤルダ」。一歩足を踏み入れれば、そこは昭和初期の古き良き日本へとタイムスリップしたかのような、どこか切なくも温かいノスタルジックな世界。国の登録有形文化財にも指定されている歴史的建築物の中で、店主が情熱を注ぎ込む、挽き方の異なる3種類の自家製粉十割蕎麦をいただくことができます。
今回は、建築美、空間、そして蕎麦の味わいすべてにおいて五感を満たしてくれる、この大人の隠れ家の魅力を余すことなくお届けします。


昭和初期の記憶が息づく、国登録有形文化財の洋風建築
「蕎麦切り ヤルダ」の最大の魅力の一つが、その唯一無二のロケーションです。
店舗となっているのは、昭和初期に建築され、地域の中心として親しまれた「旧掛塚郵便局舎」。その歴史的価値から、現在は国の登録有形文化財に登録されています。
威風堂々とした佇まいの木造洋風建築で、重厚な玄関扉の傍らには、郵便局のシンボルであった「〒」マークや、時代を経て味わいを増した古いポストが当時のまま遺されており、訪れる者を優しく出迎えてくれます。

センスが光る、レトロモダンなリノベーション空間

扉を開けて店内に一歩足を踏み入れると、そこには誰もが「わぁっ」と声を漏らしてしまうほどの美しいリノベ空間が広がっています。
かつて多くの人々が行き交った郵便局の窓口カウンターは、そのままお一人様でも心地よく過ごせる特等席のカウンターへと生まれ変わっています。
- 天井から静かに吊り下がるアンティークな木製やガラスのランプ
- 壁際にそっと置かれた骨董品のオルガン
- 歩くたびに小さく「ぎしぎし」と心地よい音を立てる、長い年月を重ねた木の床
ノスタルジックな調度品と店主のモダンなセンスが見事に融合した店内は、どこに視線を向けても一幅の絵画のよう。窓際のレトロなテーブル席に腰を下ろせば、ただそこに座っているだけで心がじんわりと解きほぐされていくのを感じるはずです。

福井産在来種を中心に、挽き方で魅せる3種の「十割蕎麦」
空間の素晴らしさもさることながら、主役である蕎麦へのこだわりも一級品です。ヤルダで提供される蕎麦は、すべてつなぎを一切使わない自家製粉の十割蕎麦。
店内の黒板(板版)にはその日の蕎麦の産地が誇らしげに記されており、福井県産の「丸岡在来種」や「大野在来種」といった、希少で薫り高い在来種を中心に使用しています。これらを店内で丁寧に挽き分け、特徴の異なる3つの表情に仕立て上げています。
あなたはどれから手繰る?個性の異なる3つの味わい

- 絹挽き(もり 900円)丸岡在来種などを使用し、殻を綺麗にむいた実を細かく挽きぐるみにした極細打ち。口に含んだ瞬間にふっくらとした瑞々しい香りがむわむわと広がり、心地よい喉ごしとともにじわじわと上品な甘みが押し寄せます。
- 玄挽き(田舎)(もり 1,000円)蕎麦の実を殻ごと挽き込んだ、野趣あふれるやや太めの仕上がり。蕎麦本来の持つ力強い風味と野生味、しっかりとした噛みごたえを楽しみたい方に最適です。
- 粗挽き(もり 1,100円)※1日10食限定大野在来種など、殻をむいた実を極めて粗く挽き、ヌキの甘皮がびっしりと詰まった逸品。ぷるぷるとした粒感が口肌を撫でる官能的な食感で、さらに豊かな甘みが特徴です。こちらは添えられた「塩水」に潜らせていただくことで、蕎麦の輪郭がさらにくっきりと際立ちます。
これら3種をお好みで組み合わせられる「二色もり(A〜Cセット)」も用意されており、それぞれの食感、味、香りの違いをじっくりと贅沢に食べ比べることができます。
江戸前のエッセンスを感じる、かえしと出汁のバランスが絶妙な濃いめの「もり汁」との相性も抜群です。

蕎麦前(あて)から〆まで抜かりなし。魅惑のおしながき
ヤルダの魅力はお蕎麦だけに留まりません。黒板に書かれた魅力的な一品料理や「お酒のあて」も、訪れる人々を虜にしています。
- 甘い玉子焼き(300円)しっとりと美しく焼かれた玉子焼きは、その名の通り文字通りとても甘い仕上がり。しかし、その甘さはどこまでも上品でくどさがなく、一度食べると病みつきになる味わいです。
- カマンベールの天ぷらサクッとした薄衣を噛み締めると、中からとろ〜りと濃厚なチーズが蕩け出す、お酒好きにはたまらない隠れた人気メニューです。
メニュー一覧(おしながき)

| カテゴリ | メニュー内容(価格は税込) |
| 冷たい蕎麦 | ・絹挽き(もり):900円(追加700円) ・玄挽き(田舎)(もり):1,000円(追加800円) ・粗挽き(もり・限定10食):1,100円 |
| 二色もり (お一人様限定) | ・Aセット(絹挽き+玄挽き):1,600円 ・Bセット(絹挽き+粗挽き):1,700円 ・Cセット(玄挽き+粗挽き):1,800円 |
| 温かい蕎麦 (+100円で玄挽きに変更可) | ・かけ:900円 ・あわ雪(玉子とじ):1,000円 ・花巻(海苔):1,100円 ・おろし(辛味大根):1,100円 ・天ぷら(海老二尾):1,600円 ・鴨南蛮(鴨とねぎ):1,700円 |
| トッピング・一品 | ・塩かわさび:100円 / ・辛味大根:200円 ・海老の天ぷら(二尾):500円 ・天ぷら盛り(海老二尾・野菜四品):800円 ・鴨汁(温かつゆ):700円 ・甘い玉子焼き:300円 |
こだわりの蕎麦湯
最高のタイミングで運ばれてくる蕎麦湯は、蕎麦をしっかりと溶かし込んだ、どろりとした「蕎麦粥風」。まるでそれ自体が一つの贅沢な一品料理のような濃厚さで、もり汁と合わせることで最後の最後まで余すことなく蕎麦の旨味を堪能できます。(※茹で釜のさらりとした蕎麦湯が好みの方は、お申し付けも可能です)

「蕎麦切り ヤルダ」公式Instagram
「蕎麦切り ヤルダ」場所やアクセスは
「蕎麦切り ヤルダ」 詳しい店舗情報
公式情報に基づき、訪れる前に知っておきたい詳細を網羅しました。
- 住所: 静岡県磐田市白羽29-2
- 電話番号: 0538-74-2875
- 最寄り駅: JR東海道本線「磐田駅」または「豊田町駅」より車で約15〜20分。国道150号線や天竜川河口近くの、かつて「掛塚(かけつか)」と呼ばれた歴史あるエリアにあります。
- 営業時間:
- 〈お昼〉11:30〜14:00(ラストオーダー 13:30)
- 〈夜〉土曜日・日曜日のみ 18:00〜21:00(ラストオーダー 20:30)
- 定休日: 毎週火曜日、毎月第1・第3水曜日
- 駐車場: 計8台完備(お店の南側に4台、西側に4台それぞれ駐車スペースがあります)
- 禁煙・喫煙: 店内完全禁煙
- ご予約について:
- お昼の時間帯は予約を受け付けておりません。(先着順となりますので、時間に余裕を持ってお出かけください)
- ご予約は「土曜日・日曜日の夜のみ」可能です。 落ち着いた夜にお酒と蕎麦を楽しみたい方は事前予約をおすすめします。
- 公式サイト・SNS: 最新の開花状況や季節の限定蕎麦などの情報は、公式Instagramをご確認ください。
- Instagram(@sobakiri_yalda)
歴史の記憶が宿る美しい洋館で、店主が魂を込めて打つ十割蕎麦を一枚手繰る。そんな、日常を少しだけ特別にしてくれる贅沢な時間を過ごしに、ぜひ磐田の「ヤルダ」へ出かけてみませんか。































